今回より、何度かに分けて「実践的なタロット占いの方法」を綴っていきたいと思います。
これは私が実際に教えている講座のテキストからの抜粋になりますが、
より多くの方にタロットの魅力を知って頂けたらいいな、との願いをこめて記事にすることにしました。
ここで公開するのは、あくまでもタロット初心者向けの内容になりますので、
すでにカードを使いこなしていらっしゃる方は、どうか笑ってスルーしてくださいね(笑)
また、私自身はタロットを「占いの道具」ととらえ、学問的なものとは位置付けていませんので、
一般的な解釈とはかけ離れた部分が出てくるかもしれませんが、平にご容赦のほどお願いいたします!
知識としての占いではなく、暮らしに役立つ占いを!
私が推奨しているタロットの勉強法は、
「カードを一枚一枚覚えようとせず、並べられたカードを丸ごと眺めて判断する」というもの。
これは実際に現場でカードを触っていると、教科書通りの読み方ではどうもしっくりこない……
という私の経験から、次第にそうなっていったものです。
たとえばお料理などは、本をいくら読んでも上手にはなりません。
手を動かしてみないと本当の感覚はつかめないのではないでしょうか。
でも実際に作るとなると、本で読んだ通りにはなかなかうまく行かないものですよね。
それと同じように、本当に役に立つ占いは、実践してこそ身に着くものだと思います。
もちろん、最初のうちは説明書と首っ引きでも全然OKです!
ですが、テーブルの上に展開されたカードが本当に意味するところは、
今、質問している人のみに通用する「完全なるオリジナル」だということは覚えておいてくださいね。
カードには「吉凶の区別」なんて存在しない!
タロットには「これが出たら必ずラッキーorアンラッキー」といった明確な答えは書かれていません。
カード自体にはおみくじのような吉凶はなく、あくまでも
「絵柄が表している象徴を、具体的な出来事に当てはめ、判断していくための一つの材料」
……というだけに過ぎないのです。
例えば、嫌われ者のカードの代表である【塔】が出た場合など、
私たちはついつい、不吉な出来事の到来を予想してしまいますよね。
それはこのカードの意味が、多くの解説本により
「トラブル」「ショッキングな出来事」などとして伝えられているせいだと思われます。
でも、行き詰まったものごとに風穴を開けたり、惰性で続けていた関係を切り替えたりするためには、
この【塔】が示す出来事は大いに歓迎すべきエネルギーであり、
一口に「アクシデント=凶(アンラッキー)」だと言い切れるようなものではないと思います。
突然降って湧いたように起こる出来事を、私たちはつい「不幸なこと」だと感じてしまいがちですが、
人生という長い目で眺めてみると、「あの時のあの出来事があったから、今の幸せを手に入れられた」
――という展開につながっていくことが多いもの。
どちらにしても、【塔】のカードには具体的に「凶」などとは書かれていないので、
カードを一枚ずつ断片的に判断してしまうと、示されたヒントを読み間違える可能性が高くなります。
柔軟なタロットリーディングをするコツは、カードの意味に囚われるのではなく、
カードに描かれたシンボルのエネルギーを読み取るようにすることです。
【塔】のカードに描かれているのは「外側から来る衝撃」という象徴だけであり、
そこにはトラブルや不幸などという言葉は一切描かれていないことに着目してください。
カード一枚一枚が表しているのは「映画のコマ割り」のようなもの
タロット占いをしていると、
「カードを展開してみたものの、状況が良くなるのか悪くなるのかさっぱり分からない……」
と解釈に困ってしまうことがよくあります。
上記の吉凶の区別の話にも通じますが、ものごとは全てが多面的な判断の必要性があり、
100%幸運な状況というものもなければ、100%不幸な状況というものもありません。
カードの一枚一枚に映し出されているシーンは、いわば映画やアニメのコマ割りのようなもの。
全体の中の一部のコマだけを見ても 物語の全てを理解できないのと同じように、
「物語のハイライトシーンをいくつか取り出して、テーブルの上に並べている」のだと考え、
それらの組み合わせで“ものごとの推移”を判断していってくださいね。
以上、【実践!タロット占い】リーディングのコツ:その① をお伝えいたしました(^_^)
今回から、数回に分けて「タロット占いの実践的な読み方のコツ」を綴っていきたいと思います。