この記事では、初心者の方向けの「実践的なタロット占い」のやり方を解説しています。
これは私が実際に教えている講座のテキストからの抜粋になりますが、
より多くの方にタロットの魅力を知って頂けたらいいな、との願いをこめて記事にしています。
また、私自身はタロットを「占いの道具」ととらえ、学問的なものとは位置付けていませんので、
一般的な解釈とはかけ離れた部分もありますが、何卒ご容赦のほどお願いいたします!
(なお、本コンテンツの無断流用等は固くお断りいたします。悪しからずご了承くださいませ)
タロット占いは「予言」の類ではないことを知っておいてください!
タロットというと、どうしても神秘的 or オカルトチックなイメージがつきまとうせいか、
「死神のカードが出たら怖い」などと言う人がまだまだたくさん見受けられます。
ですが、カードに描かれているのはあくまでも象徴としての図柄であり、
決して「死神のカード=実際の死を表わしている」という訳ではありません。
また、タロットによって質問者の運命を予言(断定)するようなこともできません。
なぜなら、未来は常に変動する可能性を秘めているからです。
「100%決定している未来」などというものはなく、人生は私たちの意志で変えていけるのです。
そのため、カードに示された答えは、予言というより単なる未来予測程度に思っておく方が賢明です。
(その辺りは天気予報によく似ています。大気の状態の変化と共に、予報もその都度変わりますよね)
未来の変化について詳しく知りたい方は、こちらの「トリニティWEB」掲載記事をどうぞ!
人生はまるでRPGゲーム? 100%確定しているゴールなんてない~幸せは自分で切り開こう!
タロット占いの手順
カードを展開する前に……「質問の明確化」をしておくこと
より明確な答えをカードから得るためには、
何を占いたいのか「質問の意図」を明確にしておくことが大切です。
そのため、カードを切る前には自分の潜在意識に言い聞かせるように、
「○○について教えてください」などと心の中で質問を唱えておくことをお勧めします。
カードをシャッフル~カットします
1. カードを前に置き、質問の内容を明確にして自分自身(質問者)に言い聞かせます。
2. 時計回りにカードをシャッフルします。(正位置・逆位置を作るために重要な作業です)
カードは意外に混ざりにくいので、このあと手に持ってさらにカードを切ってもいいですね。
3. カードをまとめ、三つの山にカットし、また一つにまとめます。重ねる順番は直感でOK!



※シャッフルやカットの仕方、カードの並べ方などについては様々な方法がありますが、
ある程度自分のやり方が出来たら、“一番やりやすい方法”でやってしまってかまいません。
タロットはあくまでも占いの道具であり、作法や形式などを重んじる必要はありません。
もしも心配なら、教則本を一冊購入し、それを丸ごと真似てしまえばOKだと思いますよ!
手順にこだわるのではなく、潜在意識の働きを信頼しましょう!
タロット占いは、元々質問者の潜在意識に問いかけて答えを引き出すものであり、
決められた手順を間違えたからといって結果が変わってしまうことはありません。
むしろ、「突然手順を間違える」ことの方に重要な意味があるのです。
(その結果、最もぴったりくるカードを出すことになった、などの展開が起こります)
大切なのは、形式通りに行うことではなく、潜在意識にしっかりとアクセスすることです。
シャッフルしたカードを展開します
展開方法その①:シャッフルしたカードを横一列に流し、任意のカードを引く
⇒自分主体で進んでいる事柄や、会話しながら解決策を探っていくのに向いています。
展開方法その②:シャッフル・カットして山にまとめたカードを順番にめくっていく
⇒運勢の流れを見たい時や、自分以外の要素が絡む事柄を見るのに向いています。
サンプルリーディング~簡単に例題のカードを読んでみましょう
今回の記事はシャッフルとカット、カードの展開についてだけを詳しく書いていますが、
せっかくなので、少しだけサンプルリーディングをしてみたいと思います。
(詳しいリーディング方法は、また次回以降、何度かに分けて解説していきますのでご安心を!)
※ここでは「3カードスプレッド」を使っています。(カードを引くのは利き腕と逆の手がベスト)
3カードスプレッドは、左から「過去・現在・未来」と読んでいくのが最も一般的です。
お題となるのはこちら。↓↓ お客様にご協力頂き、実験台になってもらいました(笑)
Q:私の仕事状況はこれからどんな風に変化していきますか?
相談者は、フリーランスでデザイン関係のお仕事をしていらっしゃる女性です。
「現在のままでも特に不満はないけれど、欲を言えばもう少し自分に合った仕事がしたい。
また、不安定な職業なので、今後も受注が続くかどうかを心配している」とのことでした。
カードを展開してみると、なるほど黄色のカードが目立ちます。
黄色は繁栄や希望を表わすカラー。この女性が仕事に対して前向きな状況にいることが分かります。
それでは一枚ずつ詳しく読んでいってみましょう。
【過去の状況】左側のカード:ワンドの4
ワンドのカードは情熱や目的意識を表わします。
この女性は過去、とても熱心に仕事に取り組んでいたようです。
4という数字は固定や休止を表わすため、交渉事よりも自宅作業が中心であり、
平和で落ち着いた環境の中で仕事をしていた様子が読み取れます。
【現在の状況】中央のカード:ワンドのクイーン(逆)
これは相談者ご本人(仕事に対して意欲的な女性)を表わしているようです。
逆位置なので、仕事において少々不自由を感じている状態、
または情熱をストレートに生かせない状態が発生しているかもしれません。
「現在、特に不満はない」とのことですが、とはいえそれほど満足感もないのでは?と思われます。
【未来の状況】右側のカード:戦車
大アルカナが出ているので、仕事に関して、この先重要な流れがやってくるかもしれません。
過去の落ち着いた状況から抜け出し、自発的に仕事を取りにいく(営業活動など)ことになりそう。
ただ依頼を待つのではなく、自分でアクションを起こして仕事内容をコントロールしていく可能性大。
【総合解釈】困難をものともせず、自分で希望どおりの仕事に作り替えていける
3枚のカードを並べてみると、逆位置のワンドのクイーンは、ワンド4のカードの方向を見ています。
これは落ち着いた仕事環境に未練があると同時に、それだけでは満足感がないことを表わしています。
ワンドは占星術の火のエレメントに対応し、スピード感やワクワク感がないと意欲が保てないスート。
「自分に合った仕事がしたい」と言うように、まったりした状態にはマンネリを感じていたのでしょう。
未来は戦車のカードですから、マンネリからは一転、舵を取るのが難しい状況に自ら飛び込みそうです。
それがかえって意欲に火を点けることに繋がり(全体的に黄色が目立つので)、
結果的に「自分が欲しい未来」へと駒を進めていくことができる、というふうに読み取れます。
ワンドのクイーンなので、アクティブになればなるほど、より大きな喜びを得られるだろうと思います。
――以上、【実践!タロット占い】リーディングのコツ:その② をお伝えいたしました!
次回からはいよいよカードの解釈方法についての記事をお届けします。