とある日のタロット1Dayレッスン中に起きた、とても興味深いタロット解釈事例のお話です。
受講生のNさんが、課題に沿って二種類のスプレッドを勉強していたときのこと。
このとき彼女が選んだテーマは「旦那様との関係性を良くするための対応策」というものでした。
自営業のご主人とは、ここ最近ケンカばかりで、あまりうまく行っていなかったそうなのです。
そこでさっそくカードをシャッフル・展開し、一枚ずつじっくりと読んでいくことにしました。
以下、実際に彼女が展開したカードの写真をお見せながらお話ししていきますね!
【スプレッドA】時系列に沿って「関係性の変化」を読んでいく
このときは「二人の関係性はどう変化していく?」という質問を3カードスプレッドで展開しました。
①カードの全体的なバランス配分を見る
過去~現在まで、カードの向きは逆位置ですが、未来は正位置になっています。
また、過去の位置には大アルカナ(戦車)が出ています。
過去の二人の関係は、反発し合うばかりでコントロールの難しい状態にあったことが示されています。
レッスンの題材に選ぶほどですから、Nさんにとってこの状態はかなり重いテーマだったと思われます。
ただしその状態は長く続いた訳ではなく、現在は多少引きずりながらも沈静化されてきているようです。
未来のカードは正位置ですから、関係性のゴタゴタはこれ以上長引くことはなさそうです。
②カードの背景色の変化をみる
カードの背景色は、左から順に「黄色(過去)・水色(現在)・灰色(未来)」となっています。
黄色が示す活気のある状態(ケンカ中)だった二人は、現在は水色が示す穏やかな状態へと変化。
やがては未来の灰色が示す通り、現実的な側面を見つめる状態へと移行していくものと思われます。
③カードのスートと数の性質を踏まえて総合的に解釈する
大アルカナ戦車(逆)⇒ワンド10(逆)⇒ペンタクル8(正)という流れになっています。
過去に衝動的にぶつかっていた二人は、今はまだワンドが示すカッカとした気持ちを抱えていますが、
このカードの数字は10なので、エネルギッシュな状態はそろそろ収束に向かうと思われます。
いがみ合う状態にお互い疲れてきている、という感じなのではないでしょうか。
未来はペンタクルの8が示す「具体的・現実的」な事柄に黙々と取り組むことになるかもしれません。
ケンカの原因はご主人の事業(金銭面)にあるとのことなので、
業務上の対応策に忙しく、ケンカしている暇はないといった状態になっていくのではないでしょうか。
【スプレッドB】最初の展開を踏まえて「質問への対応策」を探ってみる
Nさんご夫婦の置かれている状態が客観的に理解できたところで、
「二人の関係性を良くするために、(Nさんが旦那様に)何をしてあげられるか?」
という質問を出して占ってみました。
ここで使用したのは、下の写真のような変形版の3カードスプレッドです。
うーん、見るからに幸先の良さそうなカードが並んでいますよね。
対応策の位置には大アルカナ(審判)が出ていますが、他のカードもエースですべてが正位置です。
この場に現れたカードからは、全体的にとても力強い「再出発」のエネルギーが感じられます。
質問状況:Nさんが旦那様に対して現在どんな状態にあるか?
この位置にはペンタクルのエースが出ています。
先ほどの占い結果を踏まえたNさんが、二人の関係性の修復を具体的に考え始めたことが読み取れます。
正位置なので前向きな状態にあり、何か「現実に即した形」で一歩を踏み出すことになりそうです。
質問状況への対応策その①
対応策には審判の正位置が出ています。
こじれていた気持ちや状況をすっきりと収め、新たな気持ちで再生を図ることが求められています。
――実はNさん、このカードを見るなり「えっ?……は、裸……!?」としばし絶句。
審判のカードに描かれた人々の裸体が、突然勢いよく視界に飛び込んできたのだそうです。
そのとき閃いた直感は、この後すぐに「驚きの名解釈」へと繋がっていきました(笑)
質問状況への対応策その②
ここにはワンドのエースが。こちらも正位置です。
何かの目的のため、勇気や情熱を持ってアクションを起こすことが必要なようです。
と、そんな風にカードを一枚ずつ解釈していったNさん、ここでいきなり
「えーーっ、やだ~~~~~~~……」と、なぜか顔を手で覆い始めたではありませんか!
そして、とっさのことでポカーンとしている私に向かって、Nさん「〇マと竿と裸……」と一言。
(注:賢明な読者の皆さまはもうお気づきでしょう。ですが、これは決してオトナの占いではありませんw)
――そう、このときNさんがカードにしていた質問は
「(関係性を良くするために)自分が旦那様に何をしてあげられるか?」というものでした。
それに対する回答は、ズバリ『夫婦で仲良く睦み合う』ことそのものだったんですね!
「答えはすべて自分の中にある!」だからこそ飛び出した具体的な回答
カードの解釈としては、ペンタクルのエースと審判&ワンドのエースの示す通り、
「決意を新たに具体的な再出発を図ること」が、とりあえずの正解なのかもしれません。
では、その具体的な再出発とはいったい何を示すのか?と言えば、それはNさんが即座に思い浮かべた
『亀裂の入っていた夫婦関係の修復』ということで間違いないのでしょう。
ケンカばかりの二人にとって、そうするためには実際かなりの決意が必要です。
それはつまり、ご夫婦の関係性に悩むNさんが「ご主人に対してしてあげられること」に他なりません。
「そっち、どうしても嫌だったんですよね~……」
とおっしゃるNさんですが、だからこそ真実味を持ってこの名回答が導き出せたのだと思います。
本人の中にちゃんと答えがある、ということを、私も改めて再認識させられたような気がしました。
という訳で今回は、タロットのシンボルから導き出された素晴らしい解釈の実例をご紹介しました!
いやー、タロットって本当に面白いですね~(笑)
(このお話を記事にすることに快く同意してくださったNさんに、心より感謝と御礼を申し上げます)
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