「スピリチュアル」と一口で言っても、結局はそうそうピュアな世界ではないというのが実情です。
私自身も業界の末端に籍を置く身、ある種の虚構を見せつけられてはゲンナリする繰り返しです。
スピリチュアルカウンセラーとは名ばかりで、自身のエゴに気づかず自分自身をも騙し続けている……
実際、そんな人々がこの界隈には本当にたくさん存在しています。
そんな中、久しぶりに面白い本を見つけたのでご紹介させて頂きたいと思います!
やや主観的な部分もありますが、占い&スピ好きの方にはかなり参考になる本ではないでしょうか。
Contents
少々毒のある言葉が面白い(笑)意外と役に立つ知識が載っています
▼ 今回ご紹介したいのはこちらの本です。
この本は、ヘタウマ風味のイラスト効果もあってか端々にブラックユーモアが感じられますが、さすがはスピリチュアルライターさんの著書、本質を突いているなと思える箇所がたくさんありました。
例えば「カウンセリングを受ける際の基本的なマナー」という項目では、
「曖昧に回答するカウンセラーが正解」として、その理由をご自身の体験を通して語られています。
自分の過去については、ほぼ100パーセント言い当てられることも多かった。(中略)だが、過去や現在についてはともかく、これから先の未来については、どんなによくあたる占い師でも7割は外している。
この記述に加え、行動によって未来は変わるのだとして、「鑑定によって相談者が行動を変えてしまうことも念頭に置いて、あえて(中略)時期までは言わない、というのが名回答」「たった一度きりの占いで未来をすべて知ろうとしないこと」と結論づけられています。
これは本当にその通りで、予言できるような100%確定した未来なんてないんですよね。
私もよく、「いつ結婚できますか?」などと対面鑑定時に聞かれますが、「恋愛・結婚運が盛り上がる時期を見ることはできるけれど、結婚するかどうかは本人の意思なので、『絶対にこの時期』というものを示すことはできません」とお答えするしかないんです。
もっと言えば、結ばれるはずの運命の相手が存在していたとしても、その時期(未来)は必ずしも決定している訳ではないということ。
ですが、本当に婚期が近づいた時にはちゃんと占い結果にも現れます。なので経過観察をして「より良く占いを使いこなす」のが一番上手な占いとの付き合い方だと思うのです。
▼ 詳しくはこちらの記事を参考にして頂けると嬉しいです!
名回答・珍回答実例満載!スピリチュアルカウンセラーあるある
この本の著者・さくら真理子さんは、国内外を渡り歩き、ゆうに1000万円はつぎ込んだという筋金入りのスピリチュアルカウンセリングマニア。
だからでしょうか、「よくもまあこれだけおかしな人に当たるよなあ……」というくらい面白いセッション内容が赤裸々に綴られ、読んでいる私も思わずお腹を抱えて笑ってしまいました。
まあ何というか、普通に考えて「あえて自分からそこへ行っちゃう!?」と思えるような怪しい場所へどんどん出かけていくフットワークの良さ!
おかげでダメダメカウンセラーのパターンが読者にも丸分かり。自戒を込めて、ぜひインチキなカウンセラーが一人でも多く撤退するように、これからもどんどん記事を書きまくって頂きたいと思いました(笑)
とはいえ、ただ笑えるだけでなく「良からぬエネルギーに触れる」ことの恐ろしさもしっかりと描かれています。
すごい力を持っているから、有名な人に師事していたから、という理由だけで素性の不確かな人のエネルギーを自分の中に取り込んでしまうと、後々大変なことにもなりかねません。
この本にはその辺りがコミカル&具体的に書かれているので、とても参考になると思いました。
最後にまとめられた「宇宙レベルの声を聞く11箇条」が秀逸
様々なスピリチュアルカウンセリングを渡り歩いた末、ご本人なりの結論をまとめられたこの章ですが、読んでいて「本当に良い所を突いているなあ」と拍手を送りたくなりました。
結局の所、「妙にスピスピしているカウンセラーは警戒する方が無難」。この一言に尽きると思うのですが、「じゃあどうすれば占いやスピリチュアルを上手に活用できるの?」という部分にもちゃんと答えを出してくれています。
(11箇条の一部を抜粋)■ スピリチュアル難民に告ぐ!本物はあなたのそばにいる
■ 二足のわらじカウンセラーに本物率高し
■ 地に足をつけ、言葉に影響されすぎない
■ ゴールへの道順は自分で決める
■ カウンセリング後、自分自身と対話してみる
どれも当たり前と言えば当たり前のことなのですが、そこを忘れて占いにのめり込んでしまったり、すがり付いてしまったりする人が後を絶ちません。
でも、様々な失敗を繰り返しお金をつぎ込んできた著者だからこそ、この言葉がとても生きてくるんですよね。
私自身も尊大な態度のスピリチュアルカウンセラーには辟易していますし、たとえ仕事仲間であっても(霊感の強さをほのめかす、救世主よろしく振る舞うなど)エゴむき出しの人には一定の距離を置き、あまり深く関わらないようにしています。
なので占いやスピリチュアルカウンセリングを受ける時には、ぜひこの本を参考に、よりベストな結果を自らの手でたぐり寄せて頂きたいと思います。
――という訳で、久々に見つけた面白い本のご紹介でした!